グルココルチコイドは様々な疾患で使用されるが、骨粗鬆症への影響は無視できません。
生体内ではプレドニゾロン(PSL)換算で2-2.5mgのコルチゾールが産生されるため、少しのPSL内服でも生体にとっては影響が大きいとされています。
どれくらいかというと、PSL1mg/日の投与でも骨粗鬆症のリスクは増大するほどです。
グルココルチコイド誘発性って長い名前だなと思っていましたが、ステロイドには骨粗鬆症のリスクにはならないエストロゲンやアンドロゲンなども含まれてしまうからステロイド誘発性ではなくグルココルチコイド誘発性と言っているらしいです。
グルココルチコイドを使用する場合の骨粗鬆症予防の治療を開始する基準は3か月以上薬を継続するか、18歳以上かどうかです。18歳以上で3か月以上使用しているか今後使用する場合は、リスク因子を点数化して3点以上であれば治療を開始します。3点未満であれば定期的な経過観察で定期的なスコアの見直しが必要です。治療は一般的な骨粗鬆症とほぼ同様でビスホスホネート製剤や抗RANKL抗体、SERM、活性化ビタミンD、PTH受容体作動薬を用います。リスク因子は下記です。
既存骨折 なし0点、あり7点
年齢 50歳未満0点、50-65未満 2点、65歳以上4点
PSL換算(/日)での投与量 5mg未満0点、5-7.5mg未満1点、7.5mg以上4点
骨密度(%YAM) 80以上0点、70~80未満2点、70未満4点
グルココルチコイドはサルコペニア、心血管障害、脳血管障害のリスクともなるため注意が必要な薬剤ですが、日常診療では必須の薬でよく使用されます。
常に最小限の容量を意識して診療が必要です。
参考文献
日本骨代謝学会 グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン作成委員会編:グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン2023.南山堂.
