胃食道逆流症(GERD)

GERDは食道粘膜障害がある逆流性食道炎と症状のみの非びらん性逆流症(NERD)に分類されます。GERDの有病率は約10%程度です。凄まじい数だと思いますが、確かに胃薬飲んでいる人多いですね。

GERDによる慢性咳嗽や喉頭炎は酸以外の咽頭逆流が関与している可能性があるとされています。慢性咳嗽でPPIやPCABを処方しても改善がない理由はこれなんですかね。。PCABと消化管運動機能改善薬をセットでだしても良いかもしれませんね。喘息では好酸球が高い患者さんがいますが、治療抵抗性の場合は好酸球性食道炎も考えて良いかもしれません。

私は喘息とGERDをもっており、吸入薬と胃薬を飲んでなんとか過ごしています。吸入薬であまり効果がない時に胃薬飲むと、気持ちの問題はさておき1時間ぐらいで咳嗽や息苦しさが良くなることは確かにあります。

逆流性食道炎と比較してNERDは女性に多く低体重の人に多いとされています。

非心臓性胸痛の原因となるため狭心症を疑う症状ではGERDも鑑別に挙げる必要があります。

GERD診断のためのPPIテストは、PPIを倍量で処方し効果を確認します。日本では倍量は保険適応がありませんが、PCABが使用できるのでPCABで良いと思います(NERDへの有効性は不明です)。

PCABで改善しない場合はモサプリドや六君子湯、半夏瀉心湯、アコチアミド、バクロフェンとの併用が選択肢としてありますが、保険適応には注意が必要です。

参考文献

胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021.日本消化器病学会.

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