ニンテタニブ

ニンテタニブは低分子チロシンキナーゼ阻害薬です。
150mg1日2回を12か月間投与した結果、特発性肺線維症(IPF)患者で以下の結果が得られたとされています。
・努力肺活量(FVC)の低下の抑制効果
・急性増悪の抑制
・健康QOLの維持

ガイドラインでは慢性期のIPF患者への投与を提案するとされています。

50mg1日1回投与でもFVC低下抑制効果や急性増悪の抑制効果は認められています。

導入の目安はFVCの低下があり薬剤の禁忌でなければ適応となります。

使用方法は1回150mgを1日2回ですが、副作用が出現した場合は投与を中断し、治療再開時は1回100mgを1日2回で再開します。
主な副作用は下痢、肝機能障害、悪心・嘔吐です。
下痢は止痢薬や整腸剤、あるいはニンテタニブの減量で対応します。
悪心・嘔吐も対症療法、あるいはニンテタニブの減量で対応します。
肝機能障害はウルソデオキシコール酸で対応し、ASTかALTが基準上限の3倍以上となり黄疸などの症状がでたら中止し再投与は行いません。肝酵素の上昇のみで黄疸などの症状がでなければ減量で対応します。投与開始後は2週間後に、その後も1,2カ月毎に血液検査で肝酵素を観察する必要があります。
その他の副作用として血栓塞栓症、血小板減少、ネフローゼ症候群などが注意が必要です。

治療効果はFVCや肺活量(VC)、6分間歩行試験、DLCO、間質性肺炎マーカーなどで判断していきます。

非常に高価な薬剤であるため、重症度がⅢ~Ⅳであれば難病申請により負担を軽減できます。重症度がⅠ~Ⅱの場合は高額療養費制度で開始が必要となります。12か月に3回以上一定の額を超える月があれば軽症高額としてされに負担が軽減されます。

ニンテタニブはIPFやIPF以外の間質性肺炎でも繊維化が進行していく場合に投与の適応となります。6分間歩行試験を行い重症度をⅠ~Ⅳのいずれかを確認しますが、画像は悪化傾向だけど重症度はⅠという事も多く、費用面で導入できないこともよく経験します。必要であるのに使用できないもどかしさを常に感じながら診療を行っています。

参考文献
久保惠嗣監修;間質性肺疾患診療マニュアル第3版.南江堂.
特発性肺線維症の治療ガイドライン作成委員会編.特発性肺線維の治療ガイドライン2023改訂第2版.南江堂.

薬剤の使用には最新の添付文書の確認が必要です。

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